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DO52Pro 製作記 7: キーキャップを3Dプリンターで自作する。トラックポイントを避ける切り欠きつき

2026-10-10 ・ DO52Pro 製作記

製作の進み具合■■■■■■■□7 / 8

前回の最後に、問いを残しました。「キースイッチと同じく、処分した市販のメカニカルキーボードから、剥ぎ取ったキーキャップ(笑)は、きれいに収まるのか?」

結論から言うと、うまくいきませんでした。そこで、キーキャップを、3D プリンター(Bambu Lab A1 mini)で、自作することにしました。

流用したキーキャップが、合わなかった理由

手元のキーキャップは、処分した市販のメカニカルキーボードから、流用したものです。

基本のキー(数字やアルファベット)は、通常のキーボードと、位置がそれほど変わらないので、問題ありませんでした。ところが、記号キーや Enter など、行が違ったり、幅が違ったりするキーは、ほかのキーで代用したため、キートップの高さや角度が、バラバラになりました。さらに、トラックポイントにも、干渉しました。

流用したクリーム色のキーキャップを、右半分の基板に付けた状態。トラックポイントの赤いキャップの周りは、スイッチがむき出し
流用したキーキャップを、付けてみたところ。高さや角度が揃わず、トラックポイントの周りも、収まらない。

自作する: ベースにしたデータ

ブランクで、天面が平らなキーキャップのデータを、探しました。使ったのは、MakerWorld の「3Dプリント キーキャップ」(作者は Gleason さん)です。

ライセンスについて: このデータは、「標準デジタルファイルライセンス」で、自分用に、印刷したり、加工したりするのは、問題ありません。ただし、加工したデータを、共有・配布・販売することは、できません。そのため、この記事では、加工後のデータは、載せません。方法だけを書きます。

加工した2つの点

元のデータにはない2つの特色を、3D データの加工で、追加しました。

加工 内容
ホームポジションのドット F と J のキーキャップの天面に、小さなドット(直径約2.4mm、高さ約0.7mm の半球)を付けた
トラックポイントを避ける切り欠き H・J・N・M の4つのキーキャップの角を、トラックポイントの軸を中心にした、円柱の形に、削った

ブランクのキーキャップなので、キーの文字は、ありません。ホームポジションのドットが、指先の目印になります。

AI と一緒に

データの加工は、AI アシスタントに、手伝ってもらいました。STL(3D のデータ)に、ドットを足したり、円柱で削ったりする、スクリプトを、作ってもらった形です。キースイッチの写真から切り欠きの位置を考えてもらい、実際に印刷して検証、という流れで行こうと思いました。

トラックポイントを避ける: 試行錯誤

いちばん手間がかかったのは、切り欠きの位置です。トラックポイントの赤いキャップは、H・J・N・M の4つのキーの、交点のあたりにあります。キャップと、その動く範囲を、避けるように、4つのキーの角を削ります。

1回目: 写真から、目測

最初は、写真から、軸の位置を、目測で見積もりました。

結果は、うまくいきませんでした。

試し印刷した黒いキーキャップ。J のキーに小さなドットがあり、4つのキーの角に、円形の切り欠きがある
1回目の試し印刷。中央に、軸が見える。J のキーに、小さなドット。

2回目: 写真から、測り直す

試し印刷の写真を使って、真鍮色の軸の中心を基準に、各キーの位置を、測り直しました。キーの幅(18mm)を、物差しにして、写真の大きさを換算する方法です。

測ってみると、M の切り欠きの円は、実際の軸より、約4mm上にありました。J も、軸より上にありましたが、こちらは削りすぎでした。

試し印刷の写真に、切り欠きの円を重ねた図。赤が最初の位置、緑が直した位置
試し印刷の写真に、切り欠きの円を重ねた図。赤が、最初の位置。緑が、直した位置。
キー 直しかた
M 切り欠きを、下へ約4mm、左へ約1mm(削る範囲が、大きくなった)
J 切り欠きを、下へ約2.4mm、左へ約1mm(削る範囲が、小さくなった)
H・N そのまま(あとで、少しだけ、小さくした)

結果

直したデータで、印刷し直すと、M の切り欠きが、ベストなクリアランスになりました。J・H・N も、赤いキャップに当たらず、問題ありません。H と N は、もう少し小さくても、行けそうでした。

4つのキーキャップの間に、赤いキャップのトラックポイントが収まっている。どのキーにも当たっていない
トラックポイントの周り。赤いキャップが、4つのキーの角の切り欠きに収まっている。

印刷

スライサー(Bambu Studio)の画面。プレートの上に、キーキャップが、びっしりと並んでいる
Bambu Studio の画面。プレート1枚に、キーキャップを、詰め込めるだけ詰め込んだ。
項目 設定
プリンター Bambu Lab A1 mini(ノズル径 0.4mm)
ビルドプレート スムース PEI プレート
フィラメント Bambu Lab PLA Basic(ブラック)
積層ピッチ 0.12mm(プロファイル「0.12mm Fine @BBL A1M」)
向き 天面を上
印刷時間 約7時間

ブランクで、同じ形のキーキャップなので、プレート1枚に、詰め込めるだけ詰め込んで、まとめて印刷しました。7時間ほど、かかりました。

できあがり

黒いキーキャップが、ずらっと並ぶと、一気に、完成形の雰囲気になりました。

左半分。黒いキーキャップが、すべてのスイッチに付いている
左半分。
右半分。黒いキーキャップが並び、トラックポイントの赤いキャップが、キーの間にある。右下に幅広の1.5Uのキー
右半分。赤いキャップが、トラックポイント。右下の、幅広のキーが 1.5U。

わかったこと

別のデータにも

別のキーキャップのデータ(Dottie VeilFit。CC BY-NC-SA 4.0 のライセンス)にも、同じ切り欠きの加工をして、印刷しました。ただ、まずは今のキーキャップの使い心地を確かめてから、入れ替えてみようと思います。写真は、そのときに撮って、載せます。

次の記事

次は、いよいよ最後です。Fold6 に、つないで使います。キーの割り当て(VIA)も、決めます。

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