Nomad Bench

DO52Pro 製作記 4: ファームウェアの書き込みと、VIA での動作確認(Mac)

2026-10-09 ・ DO52Pro 製作記

製作の進み具合■■■■□□□□4 / 8

カフェの机で、ノートパソコンを使う眼鏡の人のイラスト

ダイオードと Pro Micro を付けたあと、いよいよファームウェアの書き込みです。この記事は、Mac で、Pro Micro(ATmega32U4)に、ファームウェアを書き込んで、動作を確かめるまでの記録です。

私の手元のキットと、販売元から届いたファイルでの記録です。ファイルの中身は、販売元ごとに違う可能性があります。作業は自己責任でお願いします。

準備したもの

ファームウェアは、AliExpress の販売元に問い合わせて、送ってもらった、VIA 対応のものを使いました。ファイルを調べると、AVR(ATmega32U4)向けで、約23.8KB、USB の ID は、0xFEA6 / 0x0A54 でした。Pro Micro(ATmega32U4)で、そのまま使えそうでした。

ピンヘッダ2本と、紫色の Pro Micro 互換ボード
ピンヘッダ(12ピン×2)と、Pro Micro 互換ボード(Type-C)。

Pro Micro の取り付け

ピンヘッダの向きや、左右の違い(右半分は、Pro Micro を裏返す)は、製作記3に書きました。

基板に Pro Micro を載せた状態を、上から見た写真
基板に Pro Micro を載せた状態。USB-C が、基板の端から出る。

通電の前に、ショートの確認

半田付けが済んだら、USB をつなぐ前に、テスターで、VCC と GND の間を測ります。ゼロΩ近く(ブザーが鳴る)なら、ショートしているので、つないではいけません。私の場合は、約1MΩで、問題ありませんでした。

通電して、認識を見る

USB-C ケーブルを、Mac につなぎます。TRRS ケーブルは、つながないでください。

ファームウェアを書き込む(QMK Toolbox)

  1. QMK Toolbox を開きます。
  2. 「Open」で、hex ファイルを選びます。
  3. 「Auto-Flash」にチェックを入れます。
  4. Pro Micro のRST と GNDを、ピンセットで、2回、すばやくショートします。
    • USB-C を上にして、モジュールの右の列を、上から数えます。RAW、GND、RST、VCC の順です。ショートするのは、2番目(GND)と3番目(RST)です。
    • 1番目の RAW には、触れないでください。
  5. ログに、ブートローダーの接続が出て、書き込みが自動で始まります。

書き込みが終わると、次のようなログが出ます。

avrdude: 23870 bytes of flash verified
avrdude done.  Thank you.
Flash complete

「verified」は、書き込んだ内容を、読み戻して、一致したという意味です。

コマンドラインでは、失敗した

最初は、AI アシスタントに、スクリプトを作ってもらいました。QMK Toolbox の中にある avrdude を、コマンドラインから動かして、ブートローダーが現れるのを待ってから、自動で書き込む、というものです。(私が自分で書いたスクリプトではありません。)しかし、書き込みの前に、接続の確認で20秒ほどかかるうえに、Pro Micro のブートローダーは、約8秒しか待ってくれません。間に合わずに、失敗しました。

QMK Toolbox の GUI は、ブートローダーを検出した瞬間に、書き込みを始めてくれるので、確実でした。迷ったら、GUI です。

書き込み後の確認

ただの基板が、キーボードとして、認識された瞬間です。 かなり、うれしかったです。

書き込み後は、Mac が「DO52—YK」(VID 0xFEA6 / PID 0x0A54)として認識しました。キーボードとして認識された、ということです。

キーボードとして認識されたので、キーボード設定アシスタントが、起動します。 新しいキーボードが、つながったときの、Mac の通常の動作です。スイッチが付いていないうちは、閉じて構いません。あとで、「システム設定 → キーボード」で、キーボードの種類(ANSI など)を指定できます。

スイッチを付ける前に、入力を確かめる

スイッチやソケットを付ける前でも、基板のパッドを、ピンセットで橋渡しすれば、キーを押したのと同じ状態を作れます。ここで、全キーを確認しておくと、あとで、不具合を切り分けやすいです。

私の場合は、左右とも、28キーが、すべて反応しました。ピンセットで、パッドをつなぐたびに、画面に文字が出ます。それだけのことですが、「やっと動いた」という実感がありました。

左右をつないだときの動き

左右とも、同じ hex を書き込めば、動きました。 次のような仕組みでした。

TRRS ケーブルの抜き差しは、USB を外してから行います。通電中だと、ショートの恐れがあります。

VIA で確認する

キー配列の変更には、VIA を使いました(Chrome か Edge で動きます)。

  1. VIA を開きます。
  2. 設定で「Show Design tab」を有効にします。
  3. 「Design」のタブで、販売元の JSON(DO52.json)を読み込みます。
  4. キーボードをつなぐと、DO52 として認識されます。
  5. 「マトリックスをテスト」で、押したキーが光るか確認します。

結果は、こうでした。通常のキーは、全部、認識されました。トラックポイントも、ポインターが動きました。 ここまで、順調です。

VIA のマトリックステスト画面。通常のキーは紫に光っているが、中央付近の5方向スイッチの位置は暗いまま
VIA のマトリックステスト。通常のキーは、すべて光る。

喜びも束の間、画面をよく見ると、中央の5方向スイッチの位置だけ、暗いままでした。押しても、反応しません。ここで、壁にぶつかりました。

まとめ

次の記事

ここまでで、キーの入力は確認できました。ところが、5方向スイッチだけが、反応しませんでした。 原因を探した話を、製作記5に書きました。ソケットの半田付けは、製作記3にまとめました。

DO52Pro自作キーボードファームウェアVIAQMKMac